お酒は、その味を嗜むためのものというだけではなく、人とのコミュニケーションの場においても皆で楽しめるものです。適度な飲酒であれば、生活習慣病などの病気のリスクを減らせるなど、健康に良い影響を与える正に「百薬の長」なのですが、自分の身体に合わない量を飲み続けると逆に健康に悪影響を及ぼしてしまいます。特に、年齢を重ねるにつれて、だんだんと昔と同じ量を同じように飲むことができなくなるため、自分にとっての適正飲酒量を把握することがお酒と長く付き合うコツになります。
適正飲酒量は個人差がある上、当日の体調にも左右されますが、一般的に純アルコール約20gだとされています。どのくらいの量かというと、アルコール度数5%のビールなら中瓶1本(500ml)、アルコール度数15%の日本酒であれば1合(180ml)、アルコール度数25%の焼酎なら0.6合(110ml)、アルコール度数5%のチューハイであれば1.5缶(520ml)程度となります。
しかし、高齢者の場合は血中アルコール濃度が上がりやすくなり、アルコールの影響が身体に早く出てしまうため、適正飲酒量をまだ超えていなくても体調に注意しながら飲み、酔いが回ってきたと思ったら早めにやめることが大切です。また、空腹時に飲むとよりアルコールが回りやすくなるため、ビタミンやミネラルやたんぱく質を摂取できる野菜や肉類と一緒に飲むこともポイントとなります。アルコール度数の高いお酒は水で割って飲み、肝臓への負担を和らげましょう。